ストライダーに乗ると『かけっこ』が速くなる!?

ストライダーとかけっこの関係性を、体育指導のプロにお聞きました。

INTERVIEW プロが解説

かけっこのプロに
ズバリ直撃!ストライダーで
かけっこは速くなりますか?

かけっこが速くなる一番のヒケツは
前傾姿勢と蹴りだした足の引き付け。

まず、短距離選手の理想的 フォームと、ストライダーで速く 走った場合のフォームを比較して みましょう。似ているとは思いませんか?驚くべきは、このストライダーの走行フォームは誰かに教えられたものではなく、子どもがストライダーに乗るうちに自然と身に付けたフォームだということです。なぜストライダーに乗るとこのようなフォームが身に着くのでしょうか?子どもたちを対象としたかけっこ教室を運営するスタートラインの永野先生にお話を伺いました。

体育指導のスタートライン / 永野 佑一
早稲田大学スポーツ科学部卒業。学生時代は400mハードルの日本代表として、
国際大会に出場。教室での指導に加え、各種メディアの取材協力など、指導のプロとして幅広く活躍。
── ずばり聞きます(笑)、 ストライダーに乗るとかけっこは速くなりますか?
僕の教室にもストライダーキッズがたくさん通っていますが、実際にかけっこが速い子がとても多い印象です。
── かけっこが速くなるために一番大事なことはなんでしょうか?
それは姿勢です。 上半身が前傾し、頭から足までが一直線になっていることが理想なんですが、この理想的なフォームがストライダーに乗る 子どもたちはしっかり身に付いていることが多いんです。
── それはなぜでしょうか?
理由は二つあると思います。ひとつは、ストライダーの場合、速く走ろうとすると、必然的に後ろに足を蹴りあげる動作が強く大きくなります。かけっこの時よりその動作はとても大きくなるんです。そうすると自然と上半身が前傾になり、その姿勢をキープできるんです。
── なるほど。前傾姿勢がつくりやすいんですね。もうひとつの理由はなんでしょうか?
小さな子供にかけっこさせると、どうしても上半身の動きが無駄にブレてしまうんです。ところが、ストライダーはシートに座ることによってまずお尻の位置が固定されますよね。加えて両手はハンドルを握ることによって、上半身の動きに制限がかかります。自然と意識は下半身の動きに集中できているように思います。
── 上半身の動きに制限がかかることによって、下半身に意識が向き、ブレにくい姿勢が自然とつくられるということでしょうか?
そう言えると思います。かけっこの場合、子どもはどうしても上半身に力が入ってしまいがちなんですが、上半身が固くなってしまうと速く走ることはできません。
── 足の動きはかけっことストライダーに乗るときとでは同じなのでしょうか?
とても似ていますね。とくにかけっこでは大きく後ろに蹴りだした足を引き付けて戻す力、つまり足を前に出す力が重要になってくるのですが、この足を前に出す動作がストライダーに乗りなれた子は非常に優れていることが多いですね。
── 自転車に乗る時の足の動きとは全く違うものでしょうか?
全く違います。使う筋肉も全く違います。自転車でトレーニングしてもかけっこのトレーニングにはならないと思います。
── ストライダーキッズをみていて、他に気づくことはありますか?
あとはやはり、スピードに慣れている子が多いですね。自分でこれくらいのスピー ドが出せるはずというイメージが出来上がっているんでしょうね。
── イメージやメンタル部分も、かけっこでは重要なのでしょうか?
重要です!すべてのスポーツにおいてメンタルはものすごく重要ですね。ストライダーカップのレースを見たことがありますが、あれは絶対にメンタルが強くなりますよ!あれだけの大観衆の中で、ひとりひとり名前を読み上げられて、しっかり選手扱いされていますよね?運動会のかけっことは比べ物にならないくらい緊張すると思いますよ(笑)。

ストライダーの良さは、とにかく軽いこと。

ストライダーはとにかく軽いので、特に2歳~3歳の子どもにとってこの軽さは 一番のメリットだと思います。
── 重いよりも軽いほうがかけっこの練習になりますか?
そうですね。やはりかけっこは瞬発力が大事ですから、軽いほうが全然いいですね。
── なにより、軽いほうが楽しいですからね(笑)。

QUESTION プロに質問

ストライダーに乗るようになってから子どもたちが変わった!という声をよく聞きます。
「外遊びが好きになった」「積極的になった」と並んで耳にするのが
「かけっこが速くなった」「走る姿がさまになってきた」というもの。
そこで今回の特集では、ストライダーで「かけっこ」が速くなるのか、
ストライダーキッズを知る様々なジャンルのプロにお話をうかがってきました。

「ここがすごい!」
ストライダーキッズに
接して感じることは?

MTBダウンヒル全日本チャンピオン
レッドブルホーリーライド2017チャンピオン
井手川 直樹 プロ MTBダウンヒルライダー

チャレンジ精神や体の芯の強さが全然違う!
子どもたちに自転車の乗り方を指導していま すが、ストライダーキッズは、体幹が強い子が 多いですね。ストライダーで、バランス感覚や 運動能力が楽しみながら育っているようです。 ストライダーエンジョイカップのお手伝いをしていますが、泣いて走れなかった子が、翌年に は別人のように走り回る姿をよく見かけます。子どもの想像を超える成長ぶりに我々スタッフも感動を与えてもらっています。

3年連続NFLの大舞台でチアを披露! 堀池 薫子 元全米NFLデンバーブロンコス チアリーダー

バランス能力に優れ、 姿勢がいい子が多い。
ストライダーキッズは、体の軸がしっかりしていて、集中力や度胸も抜群。私はストライダーカップでチアを教えていますが、片足立ちや キックの練習でも体の軸をしっかりとって踊る ことができるので驚きます。また、集中して 振り覚えもよく、発表時も堂々とパフォー マンスしていますね。ストライダーキッズと 触れ合うたび、溢れるエナジーに毎回私も元気をもらっています!

元バイクトライアル世界チャンピオン 有薗 啓剛 プロMTBライダー

細身でスマート、 笑顔で明るい子が多い印象
ストライダーのイベントで自転車パフォーマ ンスをしています。その際、「かけっこが速く なった」「 バランス感覚が良くなった」という話をよく聞きますが、ストライダーキッズの運動量を見ていれば納得。レース後も、僕のパフォーマンスを真似したり、とにかく動くことが楽しいみたいです。また、負ける悔しさを知っているので、人の痛みを感じられる子 が多いと思います。

ギネス記録142周!ヘッドスピンの世界記録保持者! 大野 愛地 ブレイクダンサー

体の使い方、 コントロールの仕方が上手い!
筋肉質でギュッと引き締まった体型の子が多いです。いつもレースに来てくれる子がダンスに興味を持ってくれて、僕が教えることになったのですが、教えて驚いたのは上達の早さ。体の使い方をよく知っているし、ストライダーで鍛えられた筋肉もしっかりしているので、大人より早く技ができてしまいました。ストライダーに携わることで色々な驚きや発見があり、僕も本当に勉強になります!