1月25日早朝。入社して3か月の私は、前が見えないほどの横殴りの吹雪の中に立っていました。気温は−10℃。テントが飛ばされそうな強風で、体感はきっとそれ以下。
スタッフのまつげや眉毛は白く凍り始めています。
「本当に大丈夫かな」こんな状況でイベントをやって、来てくれる人はいるのだろうか。
子どもたちは寒くて泣いてしまわないだろうか。本当に楽しめるのだろうか——と、不安しかありませんでした。
いざ受付に立つと、やってきた子どもたちはみんな目をきらきらさせてウキウキした様子。雪にダイブして手足をバタバタ動かしたり、スノーストライダーで駆け回ったり。親子リレー、雪合戦、餅つき、雪だるまづくり。りんごみたいに真っ赤なほっぺで、真っ白な世界の中をはじけるように遊んでいました。





子どもたちは、私たちが想像していたより、ずっとたくましくて、夢中で、雪を全身で楽しんでいたのです。
雪合戦が始まるころには、私もすっかり標的に。

面白かったのは、子どもたちがただ闇雲に投げるのではなく、相手の顔を見てから投げること。ニヤッと何かを企むように笑って、こちらの反応を確かめてから雪玉を投げてくるんです。西部劇のガンマンのように目と目が合い、じり、と一瞬の間があってから放たれる一球。どうやら「遊んでくれる人」認定されたよう。顔を合わせるたびに雪合戦を仕掛けてくる子もいて、うれしい時間でした。雪山フラッグも綱引きも、全力ではしゃぐ姿ばかり。


雪ん子フェスのキーワード「子どもはみんな雪ん子だ」を、まさに目の前で見た気がしました。最後には坂道をコロコロ転がっていく子どもたち。なんて自由なんだろう、と少しうらやましくなりました。
そして「全員童心」の言葉通り、お父さんお母さんたちも雪のなかでひたすら楽しそうにしていらしたのも印象的でした。大人になると、思いっきりはしゃいだり本気で綱引きをする機会なんてそうそうありませんもんね。


自分が子どものころも、雪が降るだけでうれしかったことを思い出します。寒さや動きにくさなんて考えず、ただただ真っ白な世界が楽しくて、うれしかった。苗場の雪は、ふかふかでふわふわ。きりっと冷たくて、家の近くで降る雪とはまるで別ものです。これほどたくさんの雪に全身で触れられる経験は、きっと特別なものだと思います。

いつかこの日のことが、子どもたちの記憶の中で、ひとつの大切な体験になってくれたらうれしいな。子どもたちからたくさんの元気をもらいながら、そう感じていました。

ストライダージャパン 大野